こんにちは。今日も平和に平屋暮らしのKyon-peaceです。
寒いですね。外に出るのも嫌になるくらい。休日ならなおさら。
そんな時は無理に外出せず、本でも読みましょう。
Pinterest使えとか人の家見せてもらいに行けなんて言っておいてアレですが、本を読むことで得られる知識というのは、インターネットや実体験とはまた違った良さがあります。
昔から本屋という空間が大好きだった自分は、家づくりを始めるにあたって当然本屋に走り「住宅・建築」コーナーの本を読みまくりました。そういう系の本って割とお値段高めだったりするのでもちろん全部購入などできるワケはないのですが、自分が読んで良かったなという本の中から5冊を紹介してみたいと思います。
本で読むことのメリット
体系立てて理解できる
インターネットで得られる情報はタイムリーかつピンポイントで知ることができるので非常に便利な一方、使い方を間違えると表面的な知識になりがちで、その前後に潜む情報が分からない事が多くなります。
その点、本で得られる情報は体系立てて知ることができます。例えばある建物の設計があったとして、その設計の特徴を知るだけでなく、「なぜこういう設計なのか」ということを著者(設計した人)自身の細かい考え方から理解できます。さらに、「そういう考え方の設計だから、こっちの部分はこうなる」といった風に物事の前後の意図を知ることができ、自分の好きを理論立てて組み立てる際の助けになります。
推敲に推敲を重ねているので質が高い
いつでも編集・改変が可能なインターネットと違い、本は一旦出版してしまうと後から間違えたと思ってもそう簡単には修正することができません。せいぜい、第二版から修正する程度で、一度世に出てしまった誤った情報は消えません。
なので、筆者も出版社は何度も何度も推敲・確認を繰り返し、やっと出版するわけです。なので、おのずと情報一つ一つの正確性は高まり、インターネットと比べ信頼できる情報となります。
頭への入り方が違う
同じ情報だったとしても、モニタやスマホの画面から発せられた光と、印刷物などのように一旦反射した光が目に入った場合、脳は違った処理をするそうです。
前者だと細かい部分を無視し、後者だと小さな違いを分析しながら処理するらしく、これはPCでデータを作成し広告などを印刷するという自分の仕事においても超がつくほどあるあるで、「あ・・・あんなに見直したハズなのにスペル間違えてる・・・。」なんてことがしょっちゅうなので多分本当なんだと思います。
また、「あの本のあのあたりにこんなこと書いてあったな」というように、位置情報などと一緒に憶える為、記憶が定着しやすくなります。
一時のIT化ブームで紙のノートをやめてタブレットでの授業に切り替えた学校が学力低下に悩み、紙に戻したなんて事例も聞きます。もちろん人によるとは思いますが、普通に紙を使って勉強していた世代としては、最近の若い人たちはスマホで何でも情報を得られるハズなのに、なぜこんなことが理解できていないんだろう・・・と思ったり思わなかったりw
ということで前置きが長くなりましたが、以下で自分が読んで良かった本をご紹介。
読んで良かった本 その① 『伊礼智の「小さな家」70のレシピ』

家づくりを真剣に考えている人なら、どこかで聞いたことはあるであろう有名な建築家の伊礼智さんの本です。自分もチラっと聞いたことはあったけど、Pinterestで写真を集めていく内にこの伊礼さんの写真が多いことに気付き、購入してみました。
もともとあまり大きな家を建てる気はなかったので、この「小さな家」というワードに惹かれました。
小さいという事をネガティブにとらえる必要はない、「クールなウサギ小屋で」かまわないと思うのです。面積を小さめにすることで、余裕ができた予算を、質を上げることに使う方が心地よく暮らせるのではないかと思います。


目的もなく、「リビングは〇畳以上ないと」「部屋は〇部屋以上ないとね」などと、数字だけを見て広かったり部屋が多いことを優先し、使い心地も見た目も残念な家を見かけます。そんなの使い方によって変わるよなーと思ってた自分には伊礼さんの言葉がしっくりきました。
この文章がまえがきにあったので、一気にファンになり、自分の家づくりの基礎になった一冊です。
読んで良かった本 その② 『荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ』

タイトルが伊礼さんの本と似てますよね。そうです、実は同じ出版社(X-Knowledge:エクスナレッジ)から出版された本で装丁やデザインもそっくりです。それもそのはず、荻野さんは自身の造園設計事務所を営んでいて、伊礼さんの建物の外構はこの人が携わっていることもしばしば。
そんな人の本なら安心して読めるな、と購入。
少し建物を小さくして、場所も費用も庭のために残しておく。そんな風に家づくりをしてくれる方が増えてほしい、と私は願っています。


はいそういうことですよね。荻野さんも伊礼さんと同じような考え方を持っているわけです。
荻野さんに庭を依頼するにはそこそこの金額がかかるとは思いますが、広大な庭をつくらずとも家の周りに数本木を植えるだけで家の雰囲気はガラッと変わります。移動中なんかに見かけたカッコいい家は共通して上手く緑が添えられている気がするなと思っていたんですが、それを確信に変えてくれたのがこの本でした。
読んで良かった本 その③ 『普通の住宅、普通の別荘』中村好文

有名な建築家・吉村順三に師事した中村好文さんの本。伊礼さんも吉村順三の孫弟子にあたるようですが、設計する建物のテイストはやはり直接師事していた分中村さんの方が師匠に近いように感じます。そしてなぜか自分は中村さんの設計の方が見ていて落ち着くんです。
私自身が、ヒンヤリとした生前よりは、あたたかな雑然を愛する人間で、肩も、ひじも(もちろん、見栄も!)張らずに自然体で暮らしたいし、そのように考えています
という一文を読み、ああなるほどと腑に落ちました。
伊礼さんの設計はとてもキレイで、雑なところのある自分にはちょっとキレイ過ぎるのかもしれない。もう少し大雑把に暮らしたいのかもしれないなと感じました。どちらが正解ということではなく、自分には中村さんの考え方の方が、より近いなと思ったワケです。


また、中村さんは台所だけの本「中村好文 百戦錬磨の台所 vol.1」も出してるくらい、台所にもこだわりがあるようです。その設計はとても実用的かつカッコよく、ワクワク感が詰まっていて、こちらも自分でキッチンを設計する際にとても参考になりました。
読んで良かった本 その④ 『これからの雑木の庭』高田宏臣

高田さんはその土地の風土環境を活かした庭づくりをしている高田造園設計事務所の代表。庭だけでなく里山の環境改善や被災地の環境再生などに取り組んでいるスゴイ方です。
やさしく吹き抜ける風。ちらちらと揺れる木漏れ日。鳥の声。虫の音。
雑木の庭では、自然の「いのち」に呼応して人の「いのち」も輝きます。
生まれてこのかた県外に出たことがなく、東京や大阪のような大都会と呼ばれるところで生活したことのない自分。上記引用のような環境が当たり前で、自分が家を建てる時はそうした庭づくりがしたいなと考えていたので、「この本しかない!」と即購入。


我が家の庭にはコナラ・アカシデ・ケヤキ・モミジ・ヤマボウシなど様々な樹種を植えていますが、大半はこちらの本を参考にさせてもらいました。様々な実例、狭くても快適な庭の作り方、土づくりから管理方法、樹木図鑑など、多岐にわたる情報が網羅されており、雑木の庭をつくりたいと思っている人にはバイブルになること間違いなしです。
読んで良かった本 その⑤ 『高木英敏の美しい住まいのあかり』

家の照明を検討する際にまず間違いなく候補にあがってくるDAIKO。そのチーフデザイナーの高木さんによる著書。そのシンプルで控えめな表紙とは裏腹に、本を開くとすぐにデカデカと「最近の住宅照明に物申す!」となかなかインパクトのある言葉が並び、興味をそそられました。
みなさん家をドコから見てるんですか?(中略) 現実ではありえない見え方の図面を用い、高さ感覚がマヒした状態で空間をとらえ、床ばかり明るさを考えて照明を計画した結果、家が完成して中に入ると「イメージと違う~」ってことになる。
数字やスペック・図面上での配置ばかりを気にして、実物を見たりせずに設計士さんの言われるがままに照明設計して失敗する人が多い気がしてましたが、まさに上記が原因なんですね。
本の至る所に「どこ照らしとんねん!」「これがみんながよくやるマヌケの部屋だ!」と毒のある言葉が並んでいますが、「じゃあ、どうすりゃええねん!」ということも写真や図、しっかりとした解説で「美しい住まいのあかり」の作り方を教えてくれます。


ちなみに「富士宮市立図書館」のシールが貼ってありますが、2007年初版とちょっと古い本で新品はもう手に入らないようです。放出品が中古として販売されていたものを買いました。
ということで今の主流であるLED照明については最後の方にチラっと触れている程度ですが、機器の種類が少し違うくらいで考え方は現在でも物凄く参考になります。
まとめ
各本を超かいつまんで紹介させてもらったつもりですが、それでも結構なボリュームになってしまいました。逆に言えば、本を1冊読むということはそれだけの知識を得られるということです。
たまには一旦スマホを置いて、じっくり本を読んでみる日を作ってみてはいかがでしょうか?



コメント